外には、雨や風、紫外線のようにさまざまな自然現象がありますが、私たちの家は屋根や外壁があることで普段から守られています。このように、戸建て住宅の屋根や外壁には重要な役割がありますが、10年前後でリフォームが必要となってきます。
家の状態を長く保つには、メンテナンスが必要不可欠です。しかし、屋根や外壁のリフォームには長い期間が必要なので、可能な限りスムーズに進めたいでしょう。今回は、屋根や外壁のリフォームに関する方法や費用、注意点などについて解説します。
屋根のリフォームの方法
屋根のリフォームには3つの方法があり、屋根の状況によって異なります。それぞれの方法について詳しくご紹介します。
屋根を塗り替える
屋根を塗り替える「塗り替え工事」は、3つの方法で最も一般的に施工されている方法です。既存の屋根はそのままで、表面に塗料を施工します。そうすることで、屋根の素材を守るための新しい塗膜が生成されます。
施工の前には高圧洗浄を利用して屋根の汚れを落とし、そのあとに下塗りと上塗りを行います。塗り替えは、1週間という短い工期で安価で外観が美しくなりますが、周期的な補修が必要です。補修をしても時間が経つにつれ再び傷んでしまうため、最終的に費用が多くかかる場合もあります。
屋根を重ね葺きする
「重ね葺き(かさねぶき)」とは、既存の屋根はそのままに、その上へ新たな屋根材をかぶせる方法です。
新しい屋根は屋根自体が重くなってしまうため、鉄板や金属のような軽い材質の屋根材を使用します。既存の屋根材に、新しい屋根材を完全に重ねるため、既存の屋根に水分が含まれていると耐久性に欠ける可能性があります。そのため、既存の屋根の下地が傷みすぎていたり劣化していたりする場合には採用できない方法ではあるものの、屋根の見た目を変えたい場合にはおすすめです。
屋根を葺き替える
「葺き替え工事」とは、既存の屋根を解体して撤去し、新しく屋根の下地の処理からやり直す方法です。すでに雨漏りをしているような劣化状況の場合は、この葺き替え工事がおすすめです。
下地からやり直すことで雨漏りを防げるようになり、耐久性も上がります。新しく取り付ける屋根材は自分の好きなように選択可能です。たとえば、軽量なものを選ぶことで耐震性が上げることができます。
ただし、注意点として葺き替え工事は屋根の下地を解体することから始めて最初からやり直す方法のため、工事にかかる費用は高くなってしまいます。
外壁のリフォーム方法
次は外壁のリフォームについてをご紹介します。屋根と同じく3つの方法があります。
外壁を塗り替える
最も一般的な方法である「塗り替え工事」です。3つの方法では一番安価な工事方法であり、表面が汚れてきたり亀裂が入っていたりする外壁を高圧洗浄や補修した上で、下塗りと上塗りを行う方法です。
安価で最も手軽な工事方法ではありますが、周期的に行わなければならないという課題もあります。周期的に行わない場合、雨水が侵入して耐久性が損なわれる可能性があります。結果として、かかる費用が高額になる場合もあるので注意しましょう。
外壁を重ね張りする
「重ね張り工事」は、既存の外壁はそのままにして上から新しく壁材を貼り付ける方法です。
まずは、表面に新たに胴縁(どうぶち)と呼ばれる下地材を打ちます。つぎに、そこへ新しくサイディングボードという外壁材を取り付けます。
サイディングボードに使用される素材の多くは、鋼板やセメント系です。重ね張りは、外壁が新しくなることで見た目は新築のようになります。しかし、新しい外壁には重さがあるため、外壁として使用できる素材は軽量なものに限定されます。そのため、既存の下地が傷みすぎている場合は採用できない工事方法です。
外壁を張り替える
下地から外壁を張り替える「張り替え工事」は、既存の外壁を撤去し、下地から新しくやり直す方法です。下地が傷んでしまったり老朽化が進んでいたりする家でも、下地からやり直すことで家の耐久性が上がるだけでなく、見た目も新築と同じくらいになります。また、新しく取り付ける外壁材に軽量なものを選ぶことで、耐久性のほかに耐震性も上がります。新しい下地を取り付ける前に耐震補強をしたり断熱工事をしたりすることで、耐震性がさらに高まり、夏は涼しく冬は暖かくなるのでおすすめです。
屋根・外壁にかかる費用
屋根や外壁のリフォームは大事ですが、工事には費用がかかります。それぞれの方法にかかる費用をご紹介します。
屋根の費用
まずは屋根のリフォームにかかる費用についてです。3つの工事方法でかかる費用を、工期や材料などと併せて表で比較します。
軽量なものに限定
工事の種類 | 費用 | 工期 | 材料 | デザイン |
塗り替え工事 | 30万円~60万円 | 5日間~ | 塗料 | 塗料の種類によってさまざまだが、色はある程度限られている |
重ね葺き工事 | 50万円~200万円 | 7日間 | 金属屋根
アスファルトシングル |
屋根材のデザインによって異なり、色は限られた中から選ぶ必要がある |
葺き替え工事 | 70万円~300万円 | 8日間~ | ストレート屋根
金属屋根 瓦 などさまざま |
屋根材によってさまざま |
いずれの方法でも、リフォームする物件の広さによって費用や工期が異なります。
外壁の費用
次に外壁のリフォームにかかる費用についてです。こちらも、3つの工事方法でかかる費用を、工期や材料などと併せて表で比較します。
工事の種類 | 費用 | 工期 | 材料 | デザイン |
塗り替え工事 | 50万円~100万円 | 10日間~ | 塗料 | 塗料の種類によって異なり、塗装の工法によっては、塗膜の表面に凹凸をつけられる |
重ね張り工事 | 150万円~300万円 | 10日間~ | セメント系・金属系サイディング
重ね張り用タイル |
サイディングは、板張り風やレンガ風などさまざまなものがあり、タイルは、見た目に重厚感があるものが多い |
張り替え工事 | 200万円~500万円 | 14日間~ | サイディング
モルタル タイル などさまざま |
サイディングは、板張り風やレンガ風などさまざまなものがあり、モルタルは、施工の方法によって表面の模様を変えられる |
外壁に関しても屋根のリフォームと同じく、いずれの方法でもリフォームする物件の広さによって費用や工期が異なります。
戸建て住宅の屋根・外壁のリフォームにおける注意点
屋根や外壁のリフォームをする場合、現状を把握したり理想を明確にしたりすることが基本です。加えてこちらでは屋根や外壁のリフォームにおける注意点について解説します。
見積もりは複数社に
リフォームにかかる費用は、契約する会社によって差があります。それぞれの業者によって見積もりを出す方法や単価が異なることが理由です。費用が安ければ良いというわけではありませんが、複数の業者に見積もりを依頼することで、高すぎる見積もりになっていないかを比較できます。
見積もりを依頼する際に大切な点は、優良な業者に依頼をすることです。業者によって使える屋根材や外壁材に違いがあります。人気のある屋根材や外壁材は、耐久性だけでなく、軽さ・手入れのしやすさなどの特徴があります。例えば、雨で汚れが流れるようなコーティングを施した外壁材を選べれば、その後のメンテナンス費用を抑えることにもつながりでしょう。
また、外壁材には経年変化しにくい素材を用いて、石やレンガ・木目などを模したものがあり、外観デザインに好みの雰囲気を加えることができます。
見積もりを依頼する際は事前によく調べて評判の良い業者に絞るだけでなく、あなたにあった提案がもらえるかどうかなども考慮して依頼先を決定しましょう。
予算を決める
リフォームをする際に重要なのが予算です。補修をしたい部分がどれだけあっても、結局は費用がかかります。工事を始めてから、別で費用がかかることもあります。とくに、屋根のリフォームの場合、見積もりの段階では分からなかった現状が明るみに出ることもあります。
たとえば、瓦を撤去してみると下地が予想以上に傷んでいて交換が必要となるケースがあり、その場合は追加の費用がかかります。予算ギリギリでのリフォームは、あとで追加費用が払えなくなる可能性もあるため注意が必要です。
色を選ぶ
色選びに失敗すると、完成イメージと違うことも多いです。次に挙げる内容を意識して色を選んでみましょう。
・近隣の建物の色と自宅を比較し、調和を考慮した色選びをする。
近隣の建物の色に合わせ、自宅の色を調和させるか、それとも目立たせるかを考えましょう。
・A4以上の大きさの色見本で確認する。
小さいサイズの色見本だと、同系色の見本を見比べた際に違いがわかりにくいことが大半です。面積が大きいと、その分見える範囲も広がり色の違いがわかりやすくなります。
・太陽の下で色を確認する。
色見本は、室内と屋外では見え方が異なります。屋根や外壁の色は常に屋外で見るため、太陽の下で色見本を確認しておきましょう。
・カラーシミュレーションを利用する。
全体の色を確認したい場合はカラーシミュレーションを利用してみましょう。家のほか部分とのバランスや屋根と外壁の色の組み合わせなど、イメージしやすくなります。
まとめ
屋根や外壁のリフォームはさまざまな工事の種類や内容があり、工事方法によって費用が異なります。。戸建ての持ち家は、年数が経つと必ずリフォームしなけらばならない時期が来ます。リフォームをする際は費用がかかりますが、家を長く保つためにはリフォームが必須です。そのため、時期が来る前に余裕を持って準備しておくことが大切です。
和光ホームズでは屋根や外壁のリフォームについてのご相談を承っております。屋根・外壁リフォームをお考えの方は、ぜひ和光ホームズにご相談ください。
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