「雰囲気のよい部屋を目指して模様替えをしてみたけど、イマイチ垢ぬけない……」とお悩みの方で、インテリアにはセンスが必要だとあきらめている方はいませんか?インテリアに必要なものは、センスだけではありませんでした。
インテリアに必要なもの、それはルールです。インテリアのルールが分かれば、費用をかけずに今あるものだけでおしゃれな部屋にできます。
もちろん、狭い部屋やお子さま・ペットのいるご家庭でも大丈夫。部屋をおしゃれに垢ぬけさせて、いつでも来客を呼べる雰囲気よい空間にしてみませんか?
「イマイチなインテリア」には理由があった
「これはとりあえずここに置こう」「これは、あっちでいいかな」そんな風に「なんとなく」理由も分からずにモノを配置していませんか?この「なんとなく」がイマイチなインテリアになってしまう最大の原因です。とはいえ、部屋作りやインテリアは学校で教えてくれるものではなく、感覚頼りになってしまうことも無理はありません。よくあるインテリアとは違う、個性的な部屋を作りたいと思っている場合も同じです。たとえ個性的な部屋を作りたかったとしても、ルールや法則を理解していなければただの「ゴチャついた部屋」「落ち着かない部屋」になってしまいます。
ごちゃごちゃした部屋
掃除は行き届いているのに、なぜだか部屋がごちゃついて見えてしまうといったお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。その原因は、目線が定まらないからかもしれません。
たとえば、子どもの作品やカラフルなおもちゃがあちこちで目につく部屋、衝動買いしたモノがいたるところに点在している部屋などは、どこを見ればよいのか分からなくなります。
そうすると、目線が定まらなくなり、落ち着かない部屋となってしまいます。この「目線の定まらなさ」が部屋がごちゃついて見える大きな原因です。
何か物足りない部屋
スッキリしていることは一見よいことのように思われますが、必要以上にスッキリしすぎると、物足りないだけでなく部屋の中が寒々しく感じてしまうことにもなりかねません。
そうなると、部屋はきれいなはずなのに居心地の悪い部屋となってしまう原因となります。
センスのよいインテリアとは
どのようなインテリアであればセンスよく見せられるのでしょうか。センスよく見えるインテリアの基本をご紹介します。
見せ場のある部屋
部屋の印象は、ドアを開けてその部屋に入ったときに何が見えるかで全てが決まります。人には、ある空間へ入ったときに1番遠い場所に目を向けてしまう習性があります。部屋に入ったときであれば、ドアのちょうど対角線上です。この自然と視線を向けてしまう場所のことを「フォーカルポイント」といいます。フォーカルポイントにインテリアの主役を置けば、部屋の雰囲気は劇的に変化します。フォーカルポイントに置くおすすめのものが、観葉植物・絵画やポスター・雑貨・ソファーとクッションなどです。
しかし、場合によってはドアの対角線上にこれらの主役を置けない場合もあるでしょう。そんなときは、部屋のどこか1ヵ所を見せ場として設定することで解決できます。
⇒フォーカルポイントについてもっと詳しく知りたい方はこちら!
余白のある部屋
壁や床に余白がないと、窮屈に感じる原因となります。余白は部屋を広く見せる効果があるだけでなく、部屋全体に上品さも演出できます。
壁であれば、ベストな割合は約8割。この割合に当てはめようと思っても、残りの2割に何を飾るかの判断は、インテリア初心者の方には少し難しいかもしれません。そのため、最初のうちは、余白を9割と考えることがおすすめです。余白を9割と考えると、飾るものは何かお気に入りのモノ1点。もし、思いつかなければ掛け時計をひとつ飾るだけでも様になります。床のベストな余白の割合は、約2/3です。しかし、家具を置いている床に余白を作ることは現実的ではありません。
買い替える余裕のある方は、1日の過ごし方を考えて必要な家具と不要な家具を分けると、理想的な余白の割合に近づけられます。たとえば、くつろぐ場所はリビングのソファーがほとんどであれば、ダイニングテーブルをコンパクトにしてソファーを大きく。逆にくつろぐ場所がダイニングであれば、ソファーダイニングにして、ダイニングを食事とくつろぎの空間にすると、ライフスタイルをほぼ変えずに余白を作れます。
色数のまとまった部屋
壁の白色にフローリングのブラウン、ソファーは紺色、黄色と水色のクッションに、黒いサイドテーブル……。
あなたのお部屋も、こんな風にたくさんの色であふれかえっていませんか?
インテリアは色数も大切です。インテリアに限らずデザインでは基本的に、ベースカラー・アソートカラー・アクセントカラーの3種類で配色を考えます。
インテリアでは、ベースカラーは天井・壁・床など部屋の大部分を占める色、アソートカラーは家具やカーテンなど部屋のイメージを決めるもの、
アクセントカラーはクッションや絵・小物などの部屋を引き締める色がそれぞれにあたります。この3種類の配色が最も活かされる割合が「ベースカラー:アソートカラー:アクセントカラー=約6:3:1」とされています。つまり、配色割合にのっとって家具やカーテン、小物の色を選んでいけば部屋にまとまりが出るということです。
しかし、日本の家はベースカラーである天井や壁が白で床が茶色と、2色で構成されることがほとんどです。そんなときは、家具を床の茶色か壁の白に合わせると、まとまり感を演出できます。くわえて、観葉植物やダイニングブーケなどのグリーンは色数に含める必要はありません。まとまりすぎてしまったという場合は、グリーンを取り入れるとまとまり感を損なわせずに雰囲気を出すことができるでしょう。
もっとセンス良く見せるコツ
実際にインテリアをセンスよく見せるコツをご紹介します。
ディスプレイのコツ
ディスプレイは三角形を意識して並べるだけで、ディスプレイの完成度が上がります。
同じ高さ・大きさのものをただ直線的に横並びに置くのではなく、背丈や大きさの違うアイテムを3つ選んで三角形に並べると、バランスよくディスプレイできます。3つのアイテムでおすすめするものが花瓶とフォトフレーム、それからお気に入りの小さな小物です。何を置けばよいのか分からない方は、最初にこの3つからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
三角形の法則の応用として、同じものを3つ並べることもおすすめです。
3つ同じものを並べると、ポン、ポン、ポンと心地よいリズムが生まれて部屋の中に動きを付けられます。ディスプレイ棚にキャンドルを3つ並べたり壁にポストカードを3枚並べたりして、独特のリズムを楽しみましょう。
照明のコツ
照明を天井からのシーリングライトだけに頼っていませんか?照明は雰囲気を演出する大事なポイントです。ダイニングの照明は吊り下げ型のペンダントライトにすると、光と影のコントラストが生まれ雰囲気が出ます。シーリングライトと比べて光量は落ちますが、部屋に間接照明を増やすことで明るさを補えます。また、電球の色も注目したいポイントです。以下に電球の色の特色と、取り入れるおすすめの部屋をまとめました。
昼光色 青っぽい色。書斎や子ども部屋に最適。昼白色 白っぽいナチュラルな光、太陽に近い自然な色。キッチンや洗面所などに最適。電球色 黄色っぽい暖色系。ダイニングや寝室に最適。 |
家具のコツ
家具は何度も買い直すものではないため、今あるものでセンスのよいインテリアは目指せないとあきらめている方もいるかもしれません。
しかし、配置に気を付けたり、ひと工夫加えたりするだけで、今よりもセンス良くできる可能性があります。
配置で気を付けたいことが、テレビの位置です。入り口からすぐに見える位置、つまりフォーカルポイントにテレビを置いてしまうとテレビが見せ場となってしまい、垢ぬけない部屋と感じる原因となります。テレビはなるべく入り口からすぐに見えない位置に配置することがおすすめです。また、部屋の奥には背の低い家具を置くことで、奥行きが生まれて部屋を広く見せられます。
リフォームをすればもっとセンスの良い空間に!
今あるものだけでもインテリアのルールを学べば、グッとセンスのよい部屋にできます。
しかし、リフォームをすればもっと大胆に、一気に部屋の雰囲気はよくなります。気持ちも一新、どんな部屋にするか考えるだけでワクワクしますね。
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